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カメリア児童思春期臨床研究会のご紹介

カメリア児童思春期臨床研究会のご紹介です。

 一緒に研究を行っている長崎県大村市にある医療法人カメリア大村共立病院の精神科認定看護師の山内賢司さんも講師を務める第47期(2024年度上半期)のプログラムが開催されています。このプログラムは、子どもに関わる仕事に就かれている方を対象としています。長崎県内の方、隣県の方でご興味がある方は、是非ご参加ください。

2024年05月08日

最近、思うこと・・・

 本日は、こどもの日ですね。こどもの日は、1948(昭和23)年の「国民の祝日に関する法律」の制定当初に定められた計9日の「国民の祝日」の一つで、「こどもの人格を重んじ、こどもの幸福をはかるとともに、母に感謝する」日のようです(内閣府)。私にも、こどもがいますが、本当に「こどもの幸福」を第一に願うばかりです。また、私も、母からみれば息子の一人。母の日だけではなく、こどもの日にも、母には感謝したいと思います。

 さて、本題に入り、「最近、思うこと」なんですが・・・

 前回のブログで、2名の精神科認定看護師さんと話をしたとお伝えしましたが、その中で、そろそろ後進の育成をしていかないといけない年齢になってきたという話題になりました。私も含めて3名は、まだまだ引退する年ではありませんが、人を育ているためには時間がかかるため、今から後進の育成を考えていかないといけないと話し合いました。

 精神科認定看護師は、専門領域がなくなったため、以前に比べて児童精神科看護について重点的に勉強したいという人が減ってきた印象とのことでした。児童精神科看護は、一般的な大人の精神科看護とはかなり異なるため、専門的な視点が必要になってきます。児童精神科を希望する新人は、どこの病院でも多いと聞いていますが、それをずっと専門にやっていく看護師は少ない印象です。非常に残念なことです。院内・院外でも、児童精神科看護を継続的にしっかり学ぶ看護師が少しでも増えてほしいです。そのために、私たちができることは、児童精神科看護の魅力を看護師や学生に伝えること、そして、看護を見える化し、児童精神科看護の確立をしていくことだと思っています。ただ、これには私たちの力では難しく皆さんのご協力が必要だと考えております。

 また、児童精神科看護に関する教育者/研究者について、最近は少しずつ増えているという印象がありますが、まだまだ少ない現状ではないでしょうか。一個人で活動することも大切だと思いますが、私自身はみんなで力を合わせて、児童精神科看護を盛り上げることも重要だと思っています。それについて、今後、何かできないか模索中です。また、家族支援に関する活動や研究にご興味がある看護師や教員の方がいらっしゃいましたら、ご連絡ください。みんなでいろんなことを考えていけたら嬉しいです。

2024年05月05日

今後の研究・活動について

 昨日、当サイトのメンバーでもある精神科認定看護師2名と、最近の児童精神科看護の現状と今後の活動・研究について話し合いました。オンラインでしたが、久しぶりに旧友に会った感じで、とても充実した時間でした。本当にお二人に感謝です。

 最近(少し前からありましたが)、入院児の低年齢化がさらに進み、病院によっては、新たなプログラムを積極的に採用し実施したりしているとのことでした。また、入院患児が、以前に比べて静かになった傾向もあるとも話していました。入院児が、その時の背景によって変化しているようですが、家族支援の重要性は変わらないようです。というより、重要性は増しているとのことでした。このような臨床現場の話は、臨床を離れた私にとってとてて有益なものになりました。やはり臨床の話は、ワクワクします。

 今後の研究の方向性についても話し合いました。基本的には、昨年度中止となった科研費の内容をさらにパワーアップして、研究を継続を行っていこうと確認し合いました。そのためには、研究費が必要不可欠なので、本年度の科研費に申請をしようと考えております。個人、集団研修にも利用できる、有意義で楽しく学べる教材を作成していきたいと思います。皆様にもご協力をいただくこともあるかと思いますが、その際はどうぞよろしくお願いいたします。

 なお、活動については、引き続き、こどものメンタルヘルスや家族支援に関するテーマの研修依頼、原稿依頼、研究依頼をお受けしていおりますので、お気軽にお問い合わせください。

 今後とも、こどもや家族、そして、看護師さんの3つの“KOKOROs”を支えていきたいと思っておりますので、どうぞよろしくお願いいたします。

 

 

2024年04月21日

運営者の所属変更について

 このたび、当サイトの運営者は、2024年4月1日付けで、栃木県大田原市にある国際医療福祉大学保健医療学部看護学科の精神看護学領域の准教授に着任いたしました。新任地におきましても、こどものメンタルヘルスと家族支援に関する活動や研究に精進して参ります所存でございますので、今後とも、何卒よろしくお願いいたします。

2024年04月01日

震災時のこどものメンタルヘルスについて

 この度の能登での震災において、被害に合われた皆様には心よりお見舞い申し上げます。皆様の安息な日々が1日でも早く戻りますようお祈りしております。

 余震も続き、不安な日々をお過ごしのことと思います。特にこどもたちは、大人とは異なり、言葉で適切に自分自身のことを表現をすることができません。そのため、周囲の大人の関わりがとても大切になってきます。そこで、2つのポイントをご紹介します。

1.「安心感」を与えてください

 こどもに寄り添い、こどもの言動に目や耳を傾けてください。そして、こどもには、安心できる言葉をかけてあげてください。それだけで、安心感が得られると思います。

2.できるだけ”いつも”の生活に戻してあげてください。

 震災によって、通常の日常生活にはすぐには戻れないかもしれません。ただ、環境的に難しいかもしれませんが、生活習慣や生活リズムをできるだけ、“いつも”と同じように過ごせるようにすると、こどもは安心します。こどもにとっての”いつも”の生活、特に「遊び」や「友人との関わり」ができる環境を整備することもとても大切になってきます。こどもは、決して小さな大人ではありません。大人の手伝い、または代わりをしようとするかもしれませんが、“いつも”のように過ごせるように配慮をお願いします。

 

 あとは、ご家族も、こどもと同様に、強い不安や傷つき体験をすることも少なくありません。震災直後は、気持ちが高まっているため、強い精神的負担を感じないことも多くあります。ご家族自身のメンタルヘルスにも注意をしてみてください。自分自身を責めたり、夫婦関係や親子関係がギクシャクする時は、精神的な負担がかかっていることも考えられます。その時は、勇気を出して、専門機関に相談してみてください。

 

 最後に、こどものメンタルヘルスに関する情報を掲載しましたので、ご家族をはじめ、こども支援に携わる方に、ご参考にしていただけたら幸いです。

 ① 東日本大震災後に、宮城県/宮城県子ども総合センターが発行した「子どもの心のケアに関するリーフレット

 ② 日本児童青年精神医学会が作成した「災害下における子どものこころのケアの手引きとリーフレレット

 

2024年01月02日
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