災害時のこどものメンタルヘルスについて

 この度の能登での震災において、被害に合われた皆様には心よりお見舞い申し上げます。皆様の安息な日々が1日でも早く戻りますようお祈りしております。

 余震も続き、不安な日々をお過ごしのことと思います。特にこどもたちは、大人とは異なり、言葉で適切に自分自身のことを表現をすることができません。そのため、周囲の大人の関わりがとても大切になってきます。そこで、2つのポイントをご紹介します。


1.「安心感」を与えてください
 こどもに寄り添い、こどもの言動に目や耳を傾けてください。そして、こどもには、安心できる言葉をかけてあげてください。それだけで、安心感が得られると思います。


2.できるだけ”いつも”の生活に戻してあげてください。
 震災によって、通常の日常生活にはすぐには戻れないかもしれません。ただ、環境的に難しいかもしれませんが、生活習慣や生活リズムをできるだけ、“いつも”と同じように過ごせるようにすると、こどもは安心します。こどもにとっての”いつも”の生活、特に「遊び」や「友人との関わり」ができる環境を整備することもとても大切になってきます。こどもは、決して小さな大人ではありません。大人の手伝い、または代わりをしようとするかもしれませんが、“いつも”のように過ごせるように配慮をお願いします。


 あとは、ご家族も、こどもと同様に、強い不安や傷つき体験をすることも少なくありません。震災直後は、気持ちが高まっているため、強い精神的負担を感じないことも多くあります。ご家族自身のメンタルヘルスにも注意をしてみてください。自分自身を責めたり、夫婦関係や親子関係がギクシャクする時は、精神的な負担がかかっていることも考えられます。その時は、勇気を出して、専門機関に相談してみてください。


 最後に、こどものメンタルヘルスに関する情報を掲載いたしますので、ご参考にしていただけたら幸いです。

 ① 東日本大震災後に、宮城県/宮城県子ども総合センターが発行した「子どもの心のケアに関するリーフレット

 ② 日本児童青年精神医学会が作成した災害下における「子どものこころのケアの手引きとリーフレット

2024年01月02日